第1期王将戦(だい1きおうしょうせん)は、1951年度の王将戦である。前回は一般棋戦として開催され、今期よりタイトル戦に格上げされた。
概要
今期は前回と同様に順位戦A級上位5名によるリーグ戦で挑戦者を決定し、木村義雄名人との七番勝負が行われる。今期より七番勝負の勝者に王将位が贈られることとなった。また、各1局であったリーグ戦は先後各1局の2局ずつ指されることとなった。
今期のリーグ戦出場棋士は、第6期順位戦A級1位の升田幸三八段、A級2位の大山康晴九段、A級3位の丸田祐三八段、A級4位の坂口允彦八段、A級6位の塚田正夫前名人。なお、塚田はA級5位の高柳敏夫八段が休場のため、繰り上げ出場となった。
挑戦者決定リーグでは升田幸三八段と塚田正夫前名人が6勝2敗で並び、挑戦者決定プレーオフが行われた。結果は升田が勝利し、挑戦権を獲得した。
七番勝負では5局目の時点で升田幸三八段の4勝1敗となり、三番勝ち越したため、升田が初代王将となることが決まった。
王将戦は「三番手直り」の指し込み制を採用していたため、第6局は木村義雄名人が香落ちで指すこととなった。しかし、升田が対局を拒否したことで、升田の1年間の出場停止、理事会総辞職に発展。最終的に木村名人の裁定により、升田の復帰、理事の辞表は受理されない結果となった。
第6局は升田の不戦敗となり、第7局は平手番として行われ、升田が勝利した。最終成績は升田の5勝2敗。
第1期王将戦七番勝負
挑戦者決定プレーオフ
挑戦者決定リーグ
脚注
注釈
出典
参考文献
- スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社、日本将棋連盟『王将戦 70年のあゆみ』2021年2月8日。ISBN 978-4-910319-20-9。
- 田辺忠幸『将棋 八大棋戦秘話』河出書房新社、2006年2月16日。ISBN 4-309-26870-6。
外部リンク
- 王将戦:日本将棋連盟




