窯業系サイディング材(ようぎょうけいサイディングざい)は、セメントと木質系成分を混合して製造される人工の乾式工法の外壁材である。

概要

セメント系の素材強度と木質系の特性である断熱性を最大限生かした上で表層部のガラス質のコーティングで耐久性も確保した人造外壁材である。 一般的には煉瓦風や石造風等の欧米のクラシックな住宅の外観を模したデザインが施されている。

サイディングには窯業系の他に金属系、樹脂系、木製などがあるが、防火性と施工の簡単さゆえに普及した窯業系サイディングが、戸建て住宅の外壁の7割以上を占めるようになった。

2008年の建築基準法改正により2010年より新築に12mm厚の使用が原則として禁止された。

標準規格、認定資格

建築材料としての窯業系サイディングの規格が日本工業規格のJIS A 5422に、外壁工事の標準仕様が日本建築学会の仕様書「JASS27 乾式外壁工事」にそれぞれ定められている。また、施工者の認定制度としては、厚生労働省認定のNYGサイディング施工士資格がある。

主要メーカー

  • ニチハ(最大手。本社名古屋市・三井住友銀行系)
  • ケイミュー( 旧クボタ松下電工外装)(本社大阪市・クボタと松下電工(現 パナソニックエレクトリックワークス社)両社の外装材部門が合併)
  • 旭トステム外装
  • 神島化学工業(本社大阪市)

かつてのメーカー

住宅着工戸数の低迷を受け、大手メーカーへの集約が進んだ。

  • 新興産業(金属サイディングを広めた『さいでりあ』で有名。2003年に倒産。後に『株式会社さいでりあ』へ譲渡されたが、この会社も2021年に倒産)
  • 三井木材工業(三井物産系であったが、三井住友銀行の仲介でニチハへ営業譲渡し清算)
  • 大建工業(大阪市・事業交換によりニチハに生産設備・営業権を譲渡)
  • クボタ(松下電工の外装材部門と合併しクボタ松下電工外装へ統合)
  • 住金FRC(尼崎市・住友金属工業系であったが、三井住友銀行の仲介でニチハへ営業譲渡)

脚注

外部リンク

  • 日本窯業外装材協会
  • JTC 住宅外装テクニカルセンター 外装材、外壁材の情報サイト

鉄骨造 窯業系サイディングの標準施工

窯業系外壁材|商品情報|ニチハ株式会社

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