馬 暁春(ば ぎょうしゅん、马晓春、マア・シャオチュン、1964年8月26日 - )は、中国の囲碁棋士。浙江省 紹興市出身、中国囲棋協会所属、九段。1990年代の中国棋界の覇者で、名人戦13連覇の記録を持つ。1995年に東洋証券杯と、富士通杯の二つの世界選手権に優勝し、中国棋士で最初の世界戦優勝者となる。軽快でスピードのある棋風。国内での渾名は「妖刀」。聶衛平の「大龍」に対して「中龍」とも呼ばれる。

経歴

9歳で碁を覚え、12歳で囲棋集中訓練隊に入る。世界アマチュア囲碁選手権戦で1981年に3位、1983年に優勝。1982年に七段を認められ、1983年に18歳で中国4人目の九段、1985年から専業棋士。1982年に全国個人戦で優勝、以後中国国内のタイトル戦では聶衛平を凌ぐ成績を上げ、特に名人戦では1989年から2001年まで13連覇。日中スーパー囲碁では、第10回に日本の主将大竹英雄に勝って中国優勝を決めた。

1994年に『新民囲棋』誌が創刊された記念に、聶衛平と七番碁(聂马七番棋)を行い、3勝4敗で敗れた。甲級リーグでは、2001-02年浙江(2001年は乙級)、2003年以降は貴州、山東、武漢などに所属。2011年に愛慕先生隊コーチとなるなど、その後は指導者として活躍。中国棋士ランキングでは1998年に1位。

総優勝回数は60回以上。藤沢秀行は馬が若い頃からその才能に注目し、「1に曺薫鉉、2に馬暁春」と評した。

主なタイトル歴

国際棋戦

  • 東洋証券杯世界選手権戦 1995年
  • 世界囲碁選手権富士通杯 1995年
  • 日中名人戦 1992年 2-1 小林光一、1994年 2-1 小林光一
  • 日中天元戦 1994年 2-0 林海峰、1995年 2-0 柳時熏、1996年 2-0 柳時熏
  • 皇城相府杯三国囲棋精鋭戦 2009年(○武宮正樹、○曺薫鉉)

国内棋戦

  • 全国囲棋個人戦 1982、1984、1986-87、1991年
  • 国手戦 1982、1985年
  • 新体育杯戦 1984-85年
  • 天元戦 1987、1994-96年
  • 飛翅戦 1988年
  • 名人戦 1989-2001年
  • CCTV杯中国囲棋電視快棋戦 1988-89、1991、1994-95、2001-02年
  • 十強戦 1990、1992年
  • 大国手戦 1993、1994年
  • 覇王戦 1996年
  • 友情杯戦 1996年
  • 棋王戦 1992-95年
  • 阿含・桐山杯中国囲棋快棋公開戦 1999年
  • リコー杯囲棋混双戦 1997年(徐瑩五段とのペア)
  • 中国名人廈門招待戦 2014年 3-0 劉小光

その他の棋歴

  • 世界囲碁選手権富士通杯 準優勝 1996、99年
  • 東洋証券杯世界選手権戦 準優勝 1996年
  • 三星火災杯世界オープン戦 準優勝 1999年
  • LG杯世界棋王戦 準優勝 1999年
  • 春蘭杯世界囲碁選手権戦 準優勝 2000年
  • テレビ囲碁アジア選手権戦 準優勝 1998年
  • 日中名人戦 1989年 0-2 小林光一、1990年 0-2 小林光一、1991年 0-2 小林光一、1993年 1-2 小林光一
  • 阿含・桐山杯日中決戦 2000年 × 小林光一
  • 世界囲碁最強戦 3位 1996年
  • 日中スーパー囲碁
    • 1985年 0-1(×小林光一)
    • 1986年 1-1(○小林覚、×片岡聡)
    • 1987年 2-1(○山城宏、○武宮正樹、×加藤正夫)
    • 1987年 0-1(×依田紀基)
    • 1993年 3-1(○小林覚、○山城宏、○片岡聡、×淡路修三)
    • 1994年 0-1(×小松英樹)
    • 1996年 1-0(○大竹英雄)
  • 真露杯SBS世界囲碁最強戦
    • 1992年 0-1(×徐奉洙)
    • 1993年 0-1(×徐奉洙)
    • 1994年 0-1(×依田紀基)
    • 1995年 0-1(×李昌鎬)
    • 1996年 1-1(○李昌鎬、×曺薫鉉)
    • 1997年 0-1(×徐奉洙)
    • 日中スーパー囲碁30周年記念対局 2015年 ×小林光一、2016年 ×武宮正樹
  • 農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦
    • 2000年 0-1(×李昌鎬)
  • CSK杯囲碁アジア対抗戦
    • 2002年 0-2(×林海峰、×依田紀基)
  • 国際名人ペア碁トーナメント優勝 2014年(孔祥明とペア)
  • 中国囲棋甲級リーグ戦
    • 2001年(乙級、浙江新湖)
    • 2002年(浙江新湖)12-9
    • 2003年(貴州衛視)6-8
    • 2004年(山東魯抗)13-9
    • 2005年(武漢宝安地産)15-6
    • 2006年(武漢華夏)6-13
    • 2007年(武漢黄鶴楼)
    • 2008年(武漢黄鶴楼)3-8
    • 2009年(黄鶴楼科技園)2-7

代表局

「日中名人戦初優勝」第5回日中名人戦第1局 1992年12月15日 馬暁春-小林光一(先番)

白1(36手目)のケイマが好手で、黒20までの振り代わりとなって白優勢。この後中央黒が生きたが白は厚くなった。259手まで白1目半勝ち。 日中名人戦では1989年から91年まで3年連続で小林光一に0-2で敗れていたが、この1992年第1局で初勝利を挙げ、第3局も勝って2-1で初優勝する。

著作

  • 『囲碁 孫子の兵法—古代中国の格言に学ぶ 』誠文堂新光社 2003年

外部リンク

  • 新浪囲棋「马晓春」
  • 中国棋牌网「当代中国著名棋手 6.马晓春」

まちゅばら │ machu.eth on Twitter

囲碁の歴史(10)

小林光一九段が準決勝へ 囲碁普及・囲碁棋譜・囲碁界情報

真春 (maharu66) / Twitter

小林光一九段が準決勝へ 囲碁普及・囲碁棋譜・囲碁界情報